検索避けって本当に「配慮」?自己愛と自己満足になってない?

皆さんは「原作愛」ってなんだと思いますか?

二次創作をする・読む人は基本的に原作が好きという気持ちがあることがほとんどで、その表現の仕方はただ二次創作をするだけではなく、それをどのように公開するかということにも関係していますよね。

その発露が見える一つの分岐点が、「検索避け」というものにあると私は思います。

二次創作界隈で幾度も学級会が起こる「検索避け」という文化。

私も二次創作というものを知りたてで夢小説サイトを持っていたときは見よう見まねで検索よけタグを全ページに施したり、パスワードを入れないと読めないページを作ったりしていました。

でも創作にまつわる自分自身の経験や昨今の二次創作を取り巻く情勢から考えが変わり、検索避けの必要性について懐疑的になりました。

この記事は「検索避けを全否定する」記事のつもりではありません。

ですが、そこにあるのは本当に「原作愛」なのか。検索避けは「配慮」として機能しているのか。

そこに関しては疑問があります。

これを読んだ方が一度立ち止まって考えられる記事になっていればと思います。

どうしてオタクは検索避けをしたいのか

今まで何度か検索避けについての考えを発信するブログを書いてきました。

shinunapzrv.hatenablog.com

こういう記事に対して、検索避けをするべきだという意見の方々からかなり否定的な意見をたくさんいただきました。

自分が目にした意見を見ていて、検索避けをするべきだと思う人達がどういう意図で検索避けをしているのかは大まかに以下に分類できました。

  • 原作の権利者や二次創作を知らない・興味がない一般の人たちに配慮していることを示したい
  • 権利者や一般の人たちに自分の二次創作を見られたくない
  • 著作権侵害で訴えられたくない
  • 検索避けをしないことを指摘する人に絡まれたくない
  • 検索避けに使う絵文字やタグを使うことで見たい人に見つけてもらいやすくしたい

検索避け文化に否定的な私でもこれらの感情が存在するのは想像できますし理解できます。

でもこれら全てが100%「原作愛」や「他者への配慮」だと言い切れるでしょうか。

自分の安心や利便性を求める気持ちは少なからず含まれていると思います。

それって「自己愛」に近いものではないでしょうか。

検索避けに関する現状

検索避けでは目的を果たせない

現在Xで検索避けの手法として使われているものは、残念ながら「公式や一般の人から隠れる」という目的は果たすことができていないのが現状です。

キャラクター名を絵文字(検索→🔍)に置き換える手法は広く使われており、実際にキャラクター名で検索しても絵文字のみが含まれるポストは検索結果には出てきづらいですし、「絵文字にすることで二次創作を知らない人が一見した時にそれとわかりにくい」という状況は作れているかと思います。文字数を圧縮できるという点でもXでの二次創作にマッチしているのだと思います。

ですが「隠れる」という点においてだと少し話が変わります。

Xは現在「おすすめタブ」の表示を強く推進しており、閲覧や反応をしたポストに関連するものをアルゴリズムによって選定し、フォローに関係なく表示しています。

そこではキャラクター名での検索しかしたことがなくても、絵文字のみが含まれるポストも表示されます。そのため同じ絵文字でも他ジャンルのキャラの二次創作だった、なんて事故も度々起こります。

Xのメイン機能でこのアルゴリズムが働いている以上、キャラクター名を絵文字に差し替えることで公式や一般の人から隠れるという目的は達成できていないと言えるでしょう。

またキャラクター名や一般名詞を英字などで区切ること(検索→検ii索)は、現在のXの検索仕様では意味がなく、普通に検索に出てきます。

元ネタへの検索汚染

Fateや文豪ストレイドックス、刀剣乱舞など、史実に存在する人物や刀の名前をGoogle等で検索すると元ネタより先にキャラクターが出てくることは度々問題になっています。

またそれに伴ってキャラクターに紐付けられた二次創作のPixivのリンクやイラストも多く表示されます。

先述の検索避けの効果とも重複しますが、検索避けはここでも「一般の人から隠れる」という目的を果たせていないと言えるでしょう。

公式・権利者は二次創作の存在を認知している

具体的な例を挙げると、

・赤ブーの二次創作同人イベントで自誌のオンリーがあるところに出張編集部が出店している

・ジャンプ編集部がキャプテン翼連載時に同人誌即売会で頒布されていたキャプテン翼二次創作の成人向けBL描写にジャンプ誌上で苦言を呈した

・旧ジャニーズのSexyZoneのステージ衣装に二次創作界隈でSexyZoneのグループ名を表す漢字の伏せ字が刺繍されていた

などがあります。

この現状で検索避けに使用されている隠語や絵文字が公式や権利元には知られていない、とは言い難いです。

著作権侵害の法的な立ち位置

上記のことから現状は「公式・権利者は見て見ぬふりをしている」という論はかなり正しいと言えるでしょう。

ですが、それと「検索避けをしていれば訴えられない」という結論は結びつきません。

著作権の侵害を訴えられるのは権利者のみなので、何が理由で訴えられていないのかを読者やユーザーが知ることはできません。さらに訴えが起こされたとしても、裁判によって違法であるとされるかは裁判所の判断に委ねられます。

ディズニーがプールにキャラクターを描いた小学校を訴えたという話は二次創作界隈でも語種となっていますが、実際のところディズニー側が小学校にクレームを入れただけで訴訟には発展しておらず、訴訟をしたとしても小学校側は合法とされたのではないかという見方がされています。

news.livedoor.com

 

以上のことから、現状検索避けによって「隠れる」という目標は達成できていないし、ましてや他者に検索避けを強制することに法的・倫理的に正当性はないと言っていいのではないでしょうか。

本当に「見つからない」ためには

大手出版社の多くは公式サイトで一切の「作品の二次利用(≒二次創作)」を禁じています。

権利者である出版社の公式発表に従うのであれば、本来の配慮というのは「見えてるにも関わらず隠れるポーズをする」ことではなく「二次創作をしない」ことになります。

また原作やキャラクター名でのキーワード検索に引っかからない、公式や一般の人の目に二次創作が完全に入らないようにするためには、現状インターネット上に二次創作をアップするのは適切ではありません。

検索避けの目的である「見つからない」ことを徹底するためには、同人誌の発行も無料での掲載も含め、「二次創作を公開しない」ことしか手段はないのです。

配慮と二次創作を両立する方法

本来の意図であった「公式への配慮」や「一般への配慮」を二次創作の公開と両立するための方法もあります。いくつかを例として挙げていきます。

二次創作ガイドラインを守る

「公式への配慮」を謳うのであれば、まずは公式のルールに則ることが筋でしょう。

ゲーム実況・配信の文化の台頭とともに、最近はコンシューマーゲームやソーシャルゲームだと公式二次創作ガイドラインが公開されていることが多くあります。

この背景には「ゲーム実況というコンテンツの創造性」と「ゲーム実況が現在のゲーム業界を盛り上げていること」と公式が認めていることが見られます。

patent-revenue.iprich.jp

漫画などの権利を持つ出版社は二次創作のガイドラインを出さず、公式サイトで一括に二次創作を禁止していることが多いです。しかしその一方でファンアート企画をしたり新人賞の公式アカウントが「二次創作の持ち込みも拝見することは可能」旨の発言をしていたり営利目的の企業が主催する二次創作同人誌即売会に出張編集部を出していたりと、表向きと実際が矛盾している点が見受けられます。

ここに関しては著作権の性質上「訴えられていないこと」がセーフラインの中にいる証左であるとして、どこにあるかわからないアウトラインを探るということが「配慮」に当たるとしか言えません。

二次創作であることを表記する

ネットにあげたものを「特定の属性の人にだけは見えないようにする」ということは実質不可能です。

それでも二次創作を公開することと一般の人に対する配慮を両立させるのであれば、「公式であると誤認させない」「見たくない人が避けられるようにする」という方向に舵を切るべきだと私は考えます。

その両方を叶えるのが「二次創作であることを表記すること」です。

「非公式」「二次創作」と画像やポストの文面に表記して作品を投稿するというのは刀剣乱舞の公式絵師が個人的に担当キャラクターのイラストをアップする際などにも行われており、それによって「これはゲームの本編のイラストではない」「公式の監修を受けたものではない」と受け取ることができます。

その他にも「BL」「百合」「カップリング」「夢創作」などの表記やタグ付けをすれば、見たくない人はミュートワードに入れたりマイナス検索を活用することによって検索避けよりも確実にその作品を避けることができますし、その属性の作品が見たい人が検索で辿りつきやすくなるというメリットもあります。

「何のための検索避けなのか」を考えてほしい

タイトルから「自己愛」という言葉を使いましたが、先にあげた「自分のための動機」で行動する「自己愛」は決して悪いものではなく、人間の行動に当然ついてくるものです。

公式や一般の人に見られたくない。権利侵害をしたくない。厄介ごとに巻き込まれたくない。

それらの気持ちを抱くのは全く悪いことではないと思います。

また、「公式とは違う自分の二次創作が不特定多数に広く見られるようにはしたくない」というのが「原作愛」であるという人もいると思います。それも否定されず、尊重されるべき思いです。

ただ、「それが公式や一般の人への配慮や愛情表現なのか」ということは一度振り返って考えてみる必要があると思います。

相手のメリットにならない配慮は、配慮ではなく「自己満足」ではないでしょうか。

長らく二次創作は法律のグレーゾーンの上、暗黙の了解で成り立ってきました。

ですが二次創作の市場の拡大によって営利目的の企業が二次創作で大きく利益を上げていることや、忌避される傾向にあった同性愛やフィクトセクシャルなどのセクシャリティを認め社会全体が多様性に向かっていることなどを踏まえ、二次創作周りの意識と制度のアップデートが必要だと感じています。

 

私は二次創作が好きです。書くのも見るのも好きです。そして私は、愛情表現として二次創作をしています。

だからこそ、二次創作が「愛情表現」として成り立つ方法を模索し、実現していくように努力したいと思っています。

 

あなたのその行動は誰のためのものですか?

あなたは、どんな愛を選びますか?

二次創作を隠れてやるのは卑怯ではないですか?

表題はクリック率を上げるために横暴にキャッチーにさせていただきました。傷ついた、怯んだという方はすみません。でもぜひ最後まで読んでいっていただければ嬉しいです。

 

ここ数日の「検索避け」と「二次創作」にまつわるTLをみていて、私は「堀越!俺はお前のお陰で命を救われ二次創作をして小説家を目指すことにしたぜ!」という思いを込めてファンレターを書くに至りました。

自分の人生を変えてくれた作品への感謝を綴りきってから、かねがね「検索避け」を提唱する方々が言う「公式に見つからないために検索避けをしなければならない」と言う主張に対して持っていた違和感を言語化してみようと思いました。

この記事では「検索避け」の「公式から隠れるために検索避けをするべき」という主張について書くので、それ以外の私の検索避けへの考え方、二次創作へのスタンスなどは以下を参照いただければと思います。

検索避けを強要しないでほしい - お気持ち

みんな、なんのために二次創作してる? - お気持ち

 

 

 

もくじ

 

 

「二次創作は隠れなければいけない」はどこから来た?

 

「二次創作は隠れなくてはならない」と考える方はたくさんいると思いますが、その考え方は一体どこから来ているのだろうと考えると、まずは「口伝」の部分がかなり大きいと感じています。

個人サイト時代の「猿でもわかるネットマナー」に始まり、「二次創作はアングラな文化で人に誇れるものではなく、違法性もあるので隠れてやらなければならない」と唱える人達は多くいました。自分も個人サイトを作ったときは、わからないまま見よう見まねで検索エンジンからの検索避けをするスクリプトをサイトのHTMLにコピペしていました。

 

「公式から隠れなければならない」という点に注視すると、当時は購買層の中でも二次創作をする・みる層はごく少数で、二次創作そのものへの認知度も世の中では低く、公式から「パクリ」「盗作」と変わらない見方がされていたかもしれない、という認識があったかと思います。

実際にBLについて「自分のキャラクターたちの間にそのような恋愛感情はない」と断言された原作者さんもいらっしゃったというお話もあります(キャプテン翼の「オレ達はそんな変態じゃねーぞ」など)。

この辺が今の価値観から見ると同性愛蔑視などに接続していたという捉え方もできます。それがその後の世代で変わってきて、今だと編集部の声明としては出せないかもしれませんね。

 

とにかく、公式からすでに二次創作は認知されており、その上でも「書きたい」と思う人達が折衷案として唱えたのが「公式から隠れて二次創作をやろう」というものだったわけです。

 

 

実際「隠れる」ことができているのか

 

公式から目に余るとされた事案があることから提唱された「検索避け」ですが、形は変われどなんのために検索避けをするかといえば「同じものを好む人にだけ見つけてもらって一緒に楽しむ」ことを目的として「検索避け」は行われている、という主張を多くみました。公式や一般の人、二次創作を好まない人の目から逃れて、わかる人だけで二次創作を楽しみたい。それは真っ当な欲求であると思います。

 

ですが実態として、「二次創作を好む人だけが二次創作の存在を認知する」ことはほぼ不可能です。

インターネットの普及していない時代で紙の本が一部で頒布されてただけの時でさえジャンプ編集部はキャプテン翼の成人向けBL同人誌の存在を認知していました。

今はインターネットの普及によってさらに検索性は上がり、二次創作をする人口が増え「末端までは見えないだろう」という感情も生んでいますが、実際は探せばどんなに閲覧数の少ない二次創作も公式が検索さえかければ探し出せるようになってしまっています。

鍵垢、パスワード付きなら安心と思っても、インターネットの匿名性のせいで「鍵垢のフォロワー、パスワードを教えた相手が公式サイドの人間ではない」と証明できる術はありません。

オンラインで発表せず同人イベントでの頒布のみに切り替えたところで、あらゆる出版社がイベントに出張編集部を置いて次の新人を探しにきているのです。自分も見られてはいると思った方が妥当でしょう。

 

そんな「隠れられない」世の中で、オタクはどうして「隠れて二次創作をやりたい」と今も思ってしまっているのでしょうか?

 

 

「隠れる」と「卑怯」

 

表題の「二次創作を隠れてやるのは卑怯ではないですか?」という問いですが、私は「卑怯である」という考えを持っています。

 

キャプテン翼の二次創作への言及を例に挙げていえば、編集部は「これ以上キャラを傷つけないでください」と締めくくっています。

 

「じゃあ作者の見えないところで、隠れてキャプテン翼BLを楽しもう」

 

これ、作者から見たら「卑怯」に映ると思いませんか?

 

あらゆる目や人から隠れて二次創作がしたいと思う理由は人それぞれあると思います。

それぞれの考えやニーズに合わせて公開場所を考えたり「検索避け」を行うのは個人の自由だし、尊重するべきものです。

でも、それが「公式から隠れるため」であるとするならば、一度立ち止まって考えてみたいなと私は思いました。

 

「成人向けだから」「犯罪・グレーゾーンだと思うから」「なんか恥ずかしいから」

理由はそれぞれにあると思います。

でも、二次創作を揶揄される時に使われる「他人の褌」という言葉を借りるのであれば、「他人の褌を借りておきながら褌の持ち主にバレないようにしよう」って、卑怯だと思いませんか?

 

自分の作ったもののあらゆる二次創作が見たいという作者にしてみれば、自分から隠れて二次創作をしようというのは望むものではないものでしょう。私が原作者だったら閲覧用ROM垢作って自分の二次創作をしているあらゆる人々をこっそり見つめられるようにします。そういう人から「でも私は見られたくないです!」と隠れようとするのは、二次創作をしてる側としてはちょっと身勝手じゃありませんか?

 

自分の作ったものの二次創作は見たくないという作者にしてみれば、「隠れてやってる分には問題ない」というスタンスの方もいるでしょう。妥協点を見つけた結果だったり、本当は二次創作されたくないけど何も言わない方が無難という考えだったり、人それぞれだと思います。

そういう方へでしたら、「隠れて二次創作をする」という行為は正当で望ましいものだといえますよね。

でも「本当は二次創作なんてされたくない」と思っている作者に対して二次創作が見える状態にしておいて「隠れてやっているから許してください」って面と向かって言えますか? 言えないなら、それって「卑怯」って言葉で括られるものだと私は思っています。

 

「自分は絶対二次創作を許したくない!」という作者を企業の事情で黙らせているとしたらそれは企業が最悪です。

 

公式がどのようなスタンスであるかはしがないオタクには知る由がありません。

そこの行き違いをなんとかするためにも本当に全てのコンテンツには二次創作ガイドラインを出して欲しいです。本当に。

二次創作ガイドラインが出るのが当たり前になって欲しい - お気持ち

 

「どうしてこの作品を公開したいのか」

 

作品を作ってインターネットに公開するのはもちろん、誰かに見せた時点で、「完全に特定の人からの目は逃れる」ということは不可能だと言える時代です。イベントでの頒布は前述した通りですが、自分で書いたノートを見せるだけでもスマホで写真撮られてTwitterに載せられれば世界中に発信されます。

本当に誰の目からも隠して己のためだけに創作を楽しむためには、本当にどこにものせず誰にも見せない他ありません。

 

「二次創作を同好の士にのみ共有して他には見せない」というのは不可能なんです。

もしもそんなことができるのであれば間違いなく犯罪の温床になるので、あってはならないとも言えます。

 

この現状でもしも「公式には見せたくないけど作品は公開したい」と思うなら、「公式に見せたくない」という気持ちの内訳を一度考えてからにしても遅くはないのではないでしょうか。

一旦考えてみることで、「それでもこの作品を公開したいのはどうしてか」について考える機会になると思います。そうすれば、作品をどこにあげるのか、どのように公開するのかを目的に合わせて、自分の望む形で二次創作を楽しむことができるようになると私は思います。

 

自分の内心と向き合うのは、正直とても労力がかかることです。見たくない本音とぶつかる可能性もあります。

ですが作品を作ったなら、あなたは既に「創作者」なのですから、自分の心のうちに今一度問いかけてみる機会を作っていただければと思います。

自己顕示欲も性欲も自己愛も、世の中で言われるほど悪いものではありません。それがきっかけで創作を始めたって全然構わないんです。モテたくて始めたバンドマンも売れればたくさんの人を救う音楽家になりうるように、どんなきっかけで創作を始めても、何かを作れたなら、それは誰かを救うかもしれません。

 

こんな挑発のタイトルで始まったブログですが、ここまで読んでくださった方はありがとうございます。

この文面も誰かの何かが変わるきっかけになれば、という願いで締めさせていただきます。

100cm超え!めちゃでかリザードンぬいぐるみメイキング

めちゃめちゃデカいリザードンが欲しい。

とある日曜の深夜にポケモンfitタグのツイートをいっぱい見ながらそんなことを思いついた。

ちょっとググって公式に出てないか調べたけど、あるのはカビゴンと釣りツイート。

作るしかねえな。

その日のうちに決心して材料を発注かけて、材料到着から3日でできあがったのがこちら。

作るにあたって下調べをしたけど同じように大きいぬいぐるみを作ってる人が2人くらいしか見つからず、くそでかぬいぐるみの型紙を起こすハウツーとかもあんまり見つけられなかったんですよね。

なのでもしもくそでかぬいぐるみを作りたいと思う人がいれば役に立つように、自分のメイキングを残そうと思います。

 

※写真を添付してますが部屋が汚いです。ご容赦ください。

 

目次

材料集め

まずは材料がなければ始まらないのですが、何がどれだけ必要なのかが検索かけても出てこない。とりあえず120cmくらいの大きさで作りたかったので、ざっくりとしたイメージで材料を買いました。

肌触りのいいぬいにしたかったので、布はマイクロファイバーの毛布を使用しました。

2枚合わせでお前がオレンジ、裏が白の毛布だったので、全身をオレンジ、お腹周りを裏の白でつくりました。

140×200サイズを3枚使用。結果的にはオレンジの生地はちょうどいいくらいの量でした。

緑の布は羽と目に使うやつ。カラーシーチングを73×300買いました。結果結構余ったけど安いからいっかって感じ。

あとは目と口用に家に余ってた白と黒のフェルトを使用しています。

綿

これがマジで量が読めなかった。

そしてどこで買えばいいのかわからなかったです。

楽天で綿を探した結果、布団用のキロ売り綿を4kg買いました。綿の質はすごく良かったので大満足だったのですが、4kgでは足りなかったです。多分全部この綿でやるなら6kgはいるんじゃないかな……

多少圧縮されてますがこれで4kgです。比較対象はラップ。

うちのリザードンはよっかかってゴロゴロできる反発をさせるのと、下半身をどっしりさせたかったので、綿はかなり使用しました。クソデカぬいを作るならとりあえず布団綿をキロで買いましょう。

カラーボード

羽の中身に使用しました。

最初はライオンボードを使おうかなーと思ってたのですが、ダイソーのカラーボードなら2枚で足りて安いのと、しっかりと羽の広がりを表現できるかなと思ったのでこっちを使用しました。

模造紙

型紙を作るのに使用しました。ちょっと大きめのパーツだけ4枚貼り合わせて使いましたが、後からパーツ分割もっとしたらよかったなと思ったので百均の模造紙で全然大丈夫です。ダイソーの2枚入りマス目模造紙を4本使いました。

紙粘土・ラップ・ガムテープ

型紙を作るための模型と模型から型紙を取るために使いました。紙粘土はダイソーのやつで4つ使いました。

 

材料は以上です。

総額で大体15000円くらいでした。

型紙作り

型紙を作るにあたってこちらの方を参考にしました。

https://ameblo.jp/makoppechino/entry-12073093755.html

模型を作る

紙粘土で小さなぬいぐるみの模型を作ります。

高さ20cmくらいにしました。

こんなかんじ。

この後の工程のために手がお腹とくっつかないようにラップで隔離しています。

この造形がそのまま型紙になるので、大まかな形でもいいのでパーツの比とかくびれとか膨らみとかはできるだけきちんとディテールを持たせる必要があります。

この段階で一旦乾かそうかと思いましたが、乾燥する前にこの後の作業を作業をして結果的に良かったです。

固まっちゃう前に次の作業に移ったほうがいいので、元記事通り油粘土でやったほうがいいかもです。

模型から型紙を作る

できた模型をラップでぐるぐる巻きにします。

で、ガムテープで張子のようにしていきます

この時ガムテープはできるだけ小さくちぎって、形がしっかりとガムテープで表現されるようにします。すきまがないようにぴったりとやりましょう。

私はズボラなので左右対称にすればいいや〜と向かって右側だけガムテープを貼って左右対称になるところはガムテープを貼ってません。

その後布の切り替わりや「この辺で布が切り替わるかな」ってところに線をいれておきます。

そこにハサミをいれで、ガムテープをラップごと切り抜いていきます。

バラバラにしたのがこんな感じです。

そのままだと平らな布に形をうつせないので、平面に置いた時に浮くところに切り込みを入れて平らになるようにします。

このとき切り込みをいれたところは縫い合わせる時にダーツになります。

型紙を拡大する

ここからは算数になります。

1/6サイズで作ったので、高さ120cmを目指して型紙を6倍の大きさにして作画していきます。

パーツの頂点同士などの長さを測って、その長さを6倍にしてマス目模造紙に書き起こしていきます。

サイズ比はこんな感じになります。ざっくり形がそれっぽくなるように、って感じでやっていきます。

原寸の型紙はこんな感じになります。

布の切り出し

作った型紙に合わせて布を切り出していきます。

型紙がでかいのでかなりスペースが必要でした。布を広げると3畳くらいはうまっちゃいます。

私は畳の上で作業してるのですが、型紙と布ごとまち針で畳にぶっさして切り出していくのが効率よかったです。

ちなみに私のつくる型紙には縫い代をつけていません。型紙を合わせてから縫い代分外側を切ります。

こんな感じになっていきます。

縫い合わせ

切り出した布を縫い合わせていきます。

まずはダーツを縫い合わせてから布同士を縫っていくのですが、どれがどのパーツなのかわからなくなったり、どことどこを縫い合わせるのかわからなくなるので、縮小版の型紙をテープで貼り合わせたのを参考にしながら縫い合わせていきます。

ちゃんと確認しないとめちゃくちゃになります。私は2回首を尻に縫い付けました。

 

顔は重要なので、顔が縫い上がった時に綿を仮詰めして輪郭を整えていきます。

最初こんな感じだったのを輪郭周り詰めて

ツノつけてこんな感じ。シュッとしました。

全体を縫い付けるとこんな感じです。リザードンのかわ。

綿つめ

この中に4kgの綿を詰めます。

顔周りはしっかり輪郭をだしたいのでぎゅっと詰めます。手も指先まで綿を押し込みます。

そんな感じで自分が納得する固さで綿を詰めたら2kgでこんな感じ

絶対足りない!!!!!!!

こんなに足りないと思わなかった……。

仕方ないので余った毛布を詰め込み、それでも足りないので家にあった無印の体にフィットするソファの追加クッションを詰めて……

形になりました!!!!

しかしこの時点だとカイリューっぽい感じですね……。

羽を作る

まずはカラーボードを切り出して羽の形を作ります。で、骨格の感じもそれとなく出したいので、骨の筋を重ねて貼ってみます。

ここに布用ボンドで布を貼っていきます。表の緑から。

裏に貼るオレンジの布は表にもはみ出る感じにしたいので、一回り大きく切ったオレンジの布を貼り付けていきます。

こんなかんじになりました!色合いがリザードン

羽はカラーボードごと本体に縫い付けます。

割とガッツリ縫い目が出る縫い方をしてるのですが、毛布がふかふかなので縫い目は全然目立ちません。

顔作り

目と口をつけていきます。

目はフェルトを切り抜いて重ねて作り、布用ボンドで接着します。緑の部分は羽と同じ布を使っていて、布端がほつれないように多角形に折りたたんで布端を折り込んで接着しています。

その上から瞼をかわと同じなので貼り付けています。こっちも折り込んでボンドで貼ってるだけです。裁縫上手は優秀。

口と牙も貼り付けて顔のできあがり!顔がつくと一気にリザードンになりました!

仕上げ

尻尾に炎を付けます。なんかよくわかんないのですが私は炎を作るのがめちゃくちゃ下手くそです。

立体の炎にしたかったんですけどなんか……王冠みたい……?

上をキラキラの赤の布にしたのは気に入っています。

 

爪もフェルトで作って縫い付けました。

正方形に切った布を二等辺三角形に縫ってひっくり返します。フェルトのあまりが綿代わりになって形を保ってくれます。

 

あとはやっぱり輪郭が気に入らないのでもうちょっと修正します。

もたついてる首周りと尻尾をちょこちょこ縫い合わせました。

ビフォー

アフター

顎周りと鼻先を詰めています。変化が伝わるかな……。

綿を詰めた後の修正は手縫いでやっています。毛布なお陰で縫い目はそんなに目立たないです。

完成!

作業時間:3日間

高さ110cm、重さ10kgの巨大ぬいです。ふかふか。かわいい。

ポケモンfitのヒノアラシと比べるとこれくらいサイズ差があります。

ヒノアラシちっちゃく見える!

反省

  • 最初の模型の段階でもっと首とかをくびれさせてすっきりさせとくべきだったかも。布が伸びた分もったりしもったりした見た目になった。可愛いけどね!
  • マジで綿が想像以上に必要。布とかペレットとか代替で詰めるものを真ん中に詰めて表面が綿になる感じにするのがいいと思う。
  • 本当は縮小版の型紙ができた段階で仮布で試作したほうがいい。めんどいのでスキップしちゃったけど。
  • 縫い付けをしっぱいした時に解こうとしたら布をボロボロにしてしまったので、最終的には縫い目ギリギリを裁断して縫い付け直す方が綺麗にできた。縫い代分無駄にしても平気。
  • どことどこを縫い合わせるのか型紙・布に書いておくべき
  • やっぱ羽ライオンボードにしたほうが良かったかも。形は綺麗に出るけど折れそう。

こんなかんじです。

人生の中でこんなにでかいぬいぐるみを作ることはもうないと思うので、今後作る方がいたら参考にしてください。

 

リザードンにもたれてゴロゴロしたり、リザードンにハグしてもらったり、幸せな生活を送っています。

外で嫌なことがあっても「でも家にクソデカリザードンいるしな……」と元気になるし、マジでQOL上がりました。雨の日の偏頭痛の時とかめちゃくちゃ癒された……。

みんなもクソデカぬいを作って人生を豊かにしよう!

ご参考になればと思います!

 

我が家の手作りぬいたちです。

簡単イラストメイキング(主に仕上げ)

waveboxでリクエストいただいたので簡単に今の自分のイラストメイキングをまとめてみます。

作業環境はiPad AirとClipStudioです。

 

 

ラフ〜線画

ラフ

下書き

線画

手前の手の部分だけ線画を分けています。

塗り

下塗り

これも手前の手だけ別レイヤーにしています。

色分け

さっきの下塗りにクリッピングして色をのせます。

この後の仕上げで彩度低い色をどんどん乗っけていくので、気持ち原色っぽい色で塗ると絵がパキッとします。

あとでいじるためにちゃんとパーツごとにレイヤーを分けた方がいいです。

影入れ

彩度低めのピンクより紫を乗算でのせます。

全部同じ色を乗算で乗せることで影色は割とはっきり乗りながら統一感が出ます。

思ってるより暗めの色で塗るとパキッとした絵になってアニメ塗りと相性がいいです。

自分の中ではここまででほぼ塗りは終わりです。

仕上げ(本題)

グラデーションを使う

とりあえず形とって影を入れたらアニメ塗りっぽくはなるんですけど、それだけだと情報量が少なくてリッチさが足りない。そんな時に助けてくれるのがグラデーションツールです。

なんとドラッグするだけで好きな向きに好きなだけグラデーションをかけられます。

とりあえず何もしてない後髪にクリッピングと乗算でグラデーションを入れておきます。生え際から毛先へ。上から下へのグラデーションです。奥行き感が出ますね。

紫系の色を乗算すると奥の方にあるように見えるらしいです。

こんな感じで全体にもクリッピングと乗算でグラデーションをかけます。足元から顔より下まで、下から上のグラデーションを。頭のてっぺんから前髪あたりまでを上から下に浅めにのせます。

今回は彩度低めに青っぽい色を入れています。あとで乗せる炎がオレンジなので補色になっていい感じな気がしました。

ちなみにこのグラデーションをかけるのは影の形をとった後の方がいいです。グラデーションがかかった状態で影塗りするとバケツが使いにくいです。

エアブラシ

グラデーションツールを使えない細かいところをエアブラシを使って塗っていきます。

女の子なのでほっぺたと膝などの関節なんかに赤を薄めたピンクを乗算すると可愛くなります。今回は入れていませんが指先にもやったりします。

パーツ分けしてクリッピングを使い、大きめのブラシでざっくり塗るといい感じになります。

素材に頼る

クリスタがはちゃめちゃにアドなのが素材が豊富なことです。

CLIP STUDIO ASSETSには大体のものがあります。有料無料はありますが、あらゆるものをそれっぽく描くためのものが大体なんでもあります。先人に感謝。

今回は戦ってる感じを出すために擦り傷っぽい感じのブラシをお借りして使っています。

assets.clip-studio.com

こちらの素材は黒色固定のブラシだったみたいなので、レイヤーカラーを変更して色を変えています。擦り傷も汚れも同じブラシです。髪の毛の汚れはレイヤーの透明度を少し下げています。

 

あと今回の絵で重要なのは炎。

assets.clip-studio.com

assets.clip-studio.com

爆豪くんとか描くときに超お世話になってます。



一気に絵が上手く見えます。

ガウスぼかし

ちなみにさっきの腰周りの炎と手から出ている炎はレイヤーが分かれていて、手から出ている炎だけガウスぼかしをかけて遠近感を出しています。

ガウスぼかしをかけるとカメラのピンぼけみたいな感じになって、一番みてほしいピントが合っているところから遠かったり近かったりするように見えます。

奥行きもできるしみてほしいところを目立たせられるのにクリック一つでできるのでめちゃ簡単で上手く見える加工です。

 

ちなみに今回の絵の中で手前の手を線画からレイヤーを分けて置いたのはこのガウスぼかしを手にだけかけるためです。

手の線画と塗りレイヤーを結合したものにガウスぼかしをかけるとこうなります

手が近付いて見えますよね。

レイヤーを分けなくても範囲選択してガウスぼかしをかけることもできるのですが、その場合全部の線と塗りと加工を全部結合したレイヤーを作る必要がある上に綺麗に範囲選択する必要があります。不器用なので楽にできるように先に手を打つのは絵を描く時あるあるです。結果的にそっちの方が早くて綺麗。

加算発光エアブラシ

絵を描いている時に「なんとなくこの辺に光が当たってほしいな〜」って時ありますよね。

それを叶えてくれるのが加算発光とエアブラシです。

 

今回の絵だと炎があるので、炎に照らされているところを明るくしたいです。

なので、「この辺炎の光当たってそうだな〜」ってところを加算発光レイヤーにオレンジのエアブラシで塗ります。

この時、ブラシは荒目に、大きいブラシサイズでかくと「なんとなく」しか光源がわからなくてもそれっぽい感じになります。

全体をばっと塗って、この辺はもっと明るくしたいなってところを重ね塗りします。

炎の照り返しがあるように見えますよね。

ちなみに炎を消すとこんな感じに塗ってあります。

レイヤー構造としてはこのエアブラシが炎の下にありますが、塗るときは炎のレイヤーを見えるようにしたまま塗っちゃいます。その方が雰囲気がわかりやすいです。

 

ついでに光を際立たせるために、乗算レイヤーにエアブラシでなんとなくの影を塗っておきます。原理は光の時と同じで、「光がここにあるからこの辺は暗くなってほしいな〜」くらいのノリで塗っています。

この絵だと頭のてっぺん付近の後ろ髪の毛先らへんですね。

目の描き込み

目の塗りいつまでもわからないんですけど、私の場合これも大体パキッとしたペン塗りとエアブラシでできています。

 

これに

ペンでハイライトを描き込みます。

上とアーチの一番明るいところは白で塗ってますが、さっきのなんとなくの影などが上から乗っているので真っ白にはなってないです。

これはあとでなんとかします。

下の濃いピンクがふんわりしてたら可愛いと思うのでエアブラシで同じ色を通常レイヤーで重ねます。

濃いピンクのところが光ってたら可愛いので、もう少し薄いピンクを加算発光レイヤーにエアブラシで乗せます。

こんな感じで大体目ができます。

もっと光らせる

現段階で黒背景でみてみるとこんな感じです。

ついでにこの段階で全レイヤーのコピーを結合して、範囲選択して軽くガウスぼかしを乗せています。奥にあるお団子や毛先、あとは手前にある足ですね。

さっき真っ白にしきれなかった目のハイライトをこの上から乗せます。

小さめのエアブラシで真っ白を少し乗せます。上の白丸ハイライトと下の発光エアブラシを乗せたとこですね。

いい感じな気がします。

 

あと炎ももっとはっきり光っているといいなと思うので、この上から加算発光レイヤーで炎ブラシを使います。

これにて完成です!

仕上げの前後を比べるとこんな感じ。

特に詳しい絵の知識があるわけではないですが、小手先技でこのくらいは見栄えをさせることができます!

みんなも加工を覚えていい感じに見える絵をいっぱい描こう〜!!

 

おまけ

自分がめちゃくちゃ使う小手先テクニックで紹介しそびれたやつを二つ乗っけておきます。

色トレス

自分は線画を基本真っ黒で描くのですが、それだと絵の印象がパキッとしすぎてしまいます。

そんな線画を馴染ませる方法の一つが色トレスです。

やり方は線画をクリッピングしたレイヤーを作って、そこに通常レイヤーで近くの塗りを暗くした色を塗っていく感じになります。

彩度を高くすると効果も高くなりますが、やり過ぎると逆に線画が浮いてしまうので、塗りの色をスポイトして色々いじってみるといいと思います。

光が当たっているところの線画を薄い色にして光を透かせたり、顔の鼻や瞼、唇の線を馴染ませて顔の印象を丸くしたり、指先や毛先、服のしわなどなどいろんなところに使えます。

 

色トレスのあるなしを比べるとこんな感じ。右側がしてる方。

印象が違うの伝わるかな……

グラデーションマップ

個人的にClipStudio使ってるならこれやらないともったいない!って思ってるのがこれ!

原理はよくわかんないですがこれを使うと絵がいい感じにまとまってエモくなります。

assets.clip-studio.com

assets.clip-studio.com

私がよく使ってるのはこの二つ。

素材の導入の仕方とか使い方については一つ目のリンクの素材説明のところに書いてあるので参照してください。

 

グラデーションマップのレイヤーの不透明度は、私は大体10前後で使うことが多いです。

さっきのメイキングの通り、私は塗りが適当な割に仕上げでグラデーションやエアブラシを多用するので、グラデーションしているところにいろんな色を置いてくれるグラデーションマップととても相性がいいです。

右側がグラデーションマップをかけた後。色情報が増えてリッチな感じになったり、エモい感じの色合いにまとまってるように見える気がします。

もしも私の塗りが上手く見えるのであれば、このグラデーションマップの力はかなり絶大です。

適当に色を選んでも色選びがすっごい上手い人に見えます。

 

最後になりましたが素晴らしい素材をASSETSで配布してくださってる皆さんに心からの感謝をお伝えします。本当にありがとうございます。皆さんのおかげで絵を描いてます。

みんなもClipStudioでいろんな素材を使いこなして神絵師になろう!!!!

二次創作ガイドラインが出るのが当たり前になって欲しい

この間Twitter(現X)のTLにこんなツイートが流れてきた。

ドラマ化にトラブルがあった原作者さんが亡くなるというニュースは、該当作品の読者じゃなかったけれど漫画のオタクである自分にとっては結構ショックだったし思うところもあった。

 

メディアミックスとファンの二次創作は一緒じゃないだろと言うのはもちろんあるとして、自分も二次創作をする身として、原作者を苦しめたり公式に迷惑をかける創作はしたくない。

でも漫画二次創作においてはガイドラインがある会社の方が稀である現状がある。思想強めに発信する作者さんがSNSで自ら発言でもしてない限り、どういう二次創作が嫌がられるのかはわからない。

 

何が嫌がられるのかわからないのだから二次創作は隠れるべきだという意見もあるけれど、インターネットに公開したり本にして頒布するのなら、絶対に見つからない保証なんてない。

二次創作は隠れろ、検索避けをしろという風潮に対しての自分の考えについては別の記事に書いてあるのでそちらを見てほしい。

shinunapzrv.hatenablog.com

shinunapzrv.hatenablog.com

 

じゃあ公式に不快に思われず迷惑をかけない二次創作をするためにはどうしたらいいか。

その解決策の一つに「公式の掲げる二次創作ガイドラインに従う」と言う方法があると思う。

二次創作ガイドラインというのは、平たく言えば「こういう二次創作はしないでね」という公式からのお達しだ。

私は、公式が二次創作をしてもいいと思ってるなら、そういうジャンルは全部二次創作ガイドライン出してくんねぇかな〜と思っている。

 

目次

 

どんな創作が公式の迷惑になるのか

公式の迷惑になる望まれない二次創作は大きく分けて二つに分かれると思う。

  • 作者の好み・解釈、作品のポリシーに合わないもの

これについてはウマ娘の話などが最近の大きなトピックスと言えるだろう。

実在する競争馬をキャラクター化しているコンテンツなので、そのイメージを損なう二次創作はしないで欲しいということで公式からガイドラインが提示された。

詳しくは以下の記事を参考にしてもらえるといいと思う。

二次創作についての考え方や感情、ポリシーは作者や権利者によって考えが大きく違う。エロ同人は嫌だという人もいれば歓迎の人もいるし、二次創作自体いやだという人もいる。

作品のターゲット層によっても望ましくない二次創作は変わってくる。

 

  • 公式の利益を損なうもの

これについてオタクの間では「営利目的かどうか」がよく論点になるけれど、この営利目的という判断も難しい。

同人活動において「売買」ではなく「頒布」という言葉が使われているのは、「自分たちは営利目的で活動してるわけじゃないんですよ」ってアピールのためだけれど、そこに金銭が発生しているのは間違いない。

 

利益を出さないためにノベルティを付けたり受注生産をやめたりDL販売を避けたりという風潮はあるけれど、実際に利益が出てるかどうかは公式に知る術はない。それを明らかにするためには裁判を起こすしかないのだ。

結果、頒布をしているならそれが営利目的でないと証明することは上記の風潮を守っていても難しい。

 

著作権の観点で言うなら、これら二つの理由どちらに抵触してるとしても、許諾を得ていない二次創作は基本的に権利者が訴えたら罪になる。

しかし書作権侵害は親告罪なので、訴えられなければ罪にはならない。現在は事実上黙認されている状態なのだ。

 

じゃあどんな二次創作が公式の意に反していて迷惑になり、訴えられる可能性があるのか。

その線引きをするためにガイドラインというものが存在するわけである。

 

なんでガイドラインがない公式がいるのか

今でこそゲーム系は二次創作に関するガイドラインが出てくるようになったけれど、出版社などを中心に二次創作ガイドラインの存在しない創作物はたくさんある。

安心して二次創作をするために自ジャンルにガイドラインを提示してほしいと思うオタクは私だけじゃないだろう。

そういう話をTwitterでしていたらとあるマシュマロが私のアカウントに投げ込まれた。

このマロ主のいうことが本当なら、少なくともマロ主さんの会社は自社のコンテンツの二次創作をお金や手間をかけてまでガイドラインを制定するほどの問題だと思っていないということになる。

 

たしかに数百万と時間と手間をかけてガイドラインを定めるのは大変だと思う。

しかし、実際にそれはコストに見合わないことなのだろうか?

 

二次創作でどれだけのお金が動いてるの?

二次創作の市場は年間800億円という話があるけれど、その一部の影響を受けうるであろう企業の一つであろう自ジャンルの公式が、どのくらいの影響を受けるものなのかはいまいちピンとこない。

実際一つのコンテンツあたりにどれだけのお金が動いてるのか知りたいなと思い、試しに2023年12月17日に開催されたでっかい二次創作オンリーのイベント、Dozen Rose fesのデータで試算してみようと思う。

参考にしたサイトはこちら

 

  • サークル参加側

自ジャンルを取り上げて例にあげる。各カップリングオンリーを合計すると、自ジャンルだけで604サークルある。

サークルの売上は明確なデータがないけれど、私の肌感覚でありえそうな基準値として、各サークル500円の本が20部売れたとする。

500円×10部=1サークル1万円

もっと売れてないサークルもあるだろうけど、大手サークルの部数とかを考えると平均としては過度に大きい数字ではないと思う。

1サークル1万円×604サークル=604万円

こう考えると、自ジャンルだけの二次創作で一回のイベントで600万くらいは動いてるだろうと考えられる。

 

  • イベント主催側

Dozen Rose Fseは一般参加無料なので、とりあえず1spあたりの参加費で売上を単純計算する。

1sp6500円×604サークル=392万6千円

椅子の追加などでもう少し売り上げていると考えると、400万くらいの売り上げになる。

 

サークルの売上とイベント主催会社の売上を合計すると、自ジャンルだけを見ても一回のイベントで1000万円くらいは動いていると考えられる。

正直計算してみて私は「そんなに!?」と思ったけど、それだけのお金が二次創作だけで動いている。

 

とはいえこれは売上で利益ではない。サークル側なんてほとんどのサークルは利益なんて出てないと思う。

でも二次創作を「公式の著作権を侵害して競合している創作物」と考えると、公式に流れる可能性のあったお金が一回のイベントでこれだけ二次創作に流出していることになる。

 

ちなみに、同じ計算をイベント全体ですると、

サークル総売上 1億2546万円

イベント主催売上 8154万9000円

一回のイベントで2億円くらい動いている計算になる。

このDozen Roze Fesは特に大きいイベントだったとはいえ、二次創作限定のイベントだったので、二次創作だけで一日でこれだけの金額が動いている可能性があるのだ。

 

じゃあなぜ訴えられてないのか

そんなに利益が損なわれているなら、ガイドラインなんて制定しないで訴えればいいじゃんという考え方もできると思う。

さっきも言ったように二次創作は訴えられたら基本負ける。じゃあどうして公式は訴えないのか。

 

まず個人サークルに関しては、訴えるとなると各サークル主を個々に訴えることになる。

全部で600万円の損害を賠償してもらうために、604サークルを訴えることになる。これは1サークル1万円の計算なのでマジで大赤字だが、600回の訴訟費用を考えると損害はもっと甚大でなければ元が取れない。訴えるだけ赤字になるわけだ。

そう考えると、訴えないのは当然だとも思える。

 

ではイベント主催会社の方はどうだろうか。

ジャンル名を伏せ字にしたりしているとはいえ、原作のタイトルロゴやキャラクター名をもじったりしているイベントバナーなどは著作権法に抵触しそうな気がする。

ちなみに集英社のホームページには以下の表記がある。

キャラクターなどの絵柄を利用していなくても、作品のセリフや小道具、あるいは特定の作品を想起させるようなモチーフなどを用いた商品、キャンペーンやイベントは、一般の方が「作品との正規コラボレーションや正規イベント」と誤認混同する恐れがあるので、有償・無償に関わらず、原則として許諾が必要ですが、個人の方に対して、利用許諾は行っておりません。

faq.shueisha.co.jp

特定の作品を想起させるものは原則許諾が必要だとある。イベント主催会社が許諾をとってるなら作品名に伏せ字はいらないので、許諾はとってないと考えられるだろう。

(もしかして検索除けしたら二次創作が許されるって考え、この辺から来てるのだろうか)

 

イベント主催会社は自ジャンルに限っても一回のイベントで400万くらい売り上げている。営利目的の企業なんだから、そんなイベントを年に何回もしているということはそれなりに利益も出ているということだろう。

 

印刷所だって二次創作で利益を出している企業だ。コロナ禍で印刷業界を支えようっていう動きで同人誌を出す流れがあったし、二次創作の同人誌がいっぱい出た。二次創作同人誌を出せば印刷会社が支えられるということは、印刷会社は二次創作に支えられている部分が大きいと言えるだろう。

ディズニーの二次創作同人誌を断っている印刷所も多かったことを考えると、著作権を侵害しているという認識が印刷所サイドにもあるのではないだろうか。

(印刷所が著作権侵害している認識がある可能性を取り上げるために記述しましたが、ディズニーと二次創作と著作権についての正しい認識については以下のブログを参照してもらえるとありがたいです)

nhironworks.blog.fc2.com

 

イベント主催会社も印刷所も営利目的の企業だ。自社のHPでわざわざ禁止だと表明していることでそのような企業が利益を得ているのに、公式がイベント主催会社や印刷所を訴えたという話は聞かない。

これはどういうことだろうか。

 

公式の売上に対する二次創作の売上の大きさ比較

自ジャンルを例にして取り上げると、コミックス世界累計発行部数は2023年時点で8500万部を達成している。

コミックスが発売された2014年から10年かけてそれを売ったと考えて一年あたりの推定売上を計算してみる。

8500万部×480円÷10年=40億8千万円

年間40億円分発行されてるんだ……すごいな……。

イベントが年10回あったとしたら、イベント主催会社が年に10回自ジャンルオンリーを開くと年間売上が約4000万円。

コミックスの売上の方は発行部数でしかないので厳密には売上ではないし、世界累計発行部数で計算しているので、実際に公式の売上になるのはもっと少なくはなる。でも他にもグッズや映画の興行収入などもあると思うので、ひとまずこれを比較対象とする。

とすると、イベント主催会社の売上は公式の売上の1%くらいということになる。

 

企業の業績における1%がどのくらいの影響力なのかは私はいまいちピンとこないけれど、大企業の売上高が10%変動すると結構大きなニュースになる印象なので、自社の権利が侵害されて売上1%持っていかれてるとしたら、訴えることは選択肢に入るのではないかと思う。

 

ちなみに、任天堂が公道マリオカートを訴えた時には判決として5000万円の賠償が命じられた。動いた理由が金額だけじゃないにしろ、5000万円の賠償が見込める裁判で任天堂は動いている。

www.asahi.com

 

私のところにきたマシュマロには以下のように書いてあった。

なお、上層部は同人活動に対して疎いため、そもそも二次創作に詳しくありません。よく分かってない、というのが実情です。

 

前述の通り、判断を下す上層部は同人活動に疎い場合が多く、同人活動を許容するメリットを理解しておりません。個人の活動に数百万規模の宣伝効果があるとは判断しません。数百万の費用を負担してまで細かいルールを制定し、同人活動を許容するくらいなら、全て禁止するか無視する方を選びます。

 

ここに書いてあることが本当だとして、公式の売上に対する二次創作の売上の割合を同程度と仮定する。

マロ主さんの会社の上層部は、利益がないと思っている二次創作のせいで、自社売上の1%が営利目的の企業に権利侵害されていることになる。サークル側の同人活動も含めれば、二次創作の売上は公式の売上の2%以上になる。

自ジャンルは上記の通り結構巨大ジャンルで、マロ主さんの会社の実情とはそぐわないのかもしれない。でも、宣伝効果が薄いと感じている二次創作が公式の権利を侵害している上に営利目的の企業がそこで利益を出しているなら、マロ主さんのいう通り二次創作を禁止した方が話が早い。

しかし実際には、マロ主さんの会社でも自ジャンルでも、二次創作の禁止は明文化されていないし、訴訟も起こっていない。

 

マシュマロではマロ主さんの会社の上層部は「二次創作の利益をわかってない」という話だが、利益がわからない二次創作の権利侵害でこれだけのお金が動いていることを知らないのであれば会社の体制がかなりまずいと思う。

仮にも創作物を出している企業の二次創作に対する認識が「よくわからない」程度であるのがもしも本当なら、そろそろその体制は見直されるべきだと思う。

 

以上の状況から「公式は二次創作は権利侵害で阻害されている売上よりも、禁止しないメリットの方が大きいと考えている」と私は推測している。

 

良い二次創作、悪い二次創作

私は公式の売上を奪いたいだなんて思ってないし、作者の意向や作品のポリシーに反していて迷惑だというのなら、その作品は公開するべきではないと思っている。

でも公式が二次創作に禁止しないメリットがあると考えているのであれば、公式のメリットになる二次創作がしたい。

 

どの程度の規模で頒布をすると、どのような作品を作ると、公式にとって二次創作のデメリットの方が大きくなってしまうのか。その塩梅をファンがはかるためにも、やっぱり二次創作ガイドラインは必要だと思う。

実際に最近のゲームジャンルでは作品のリリースと同時に二次創作ガイドラインが出されることが多くなった。

support.ensemble-stars.jp

こちらのガイドラインでは、どの規模でどのような二次創作が禁止されるのかがかなりしっかり線引きされている。グッズと同人誌で基準が違うなどの点を見ると、この公式は同人誌よりグッズの方が権利的に厳しめなのがわかる。

umamusume.jp

対してこちらのガイドラインでは金額や規模などについての規定はなく、作品傾向についてのみ言及されている。ファン活動を否定するものではないとはっきり書いてあることから、ガイドラインに沿った二次創作は歓迎されているものと考えられる。

 

このように、公式が二次創作に対してどのような懸念を持っているかを明文化してもらえると、ファンは安心してルールの中で二次創作ができる。公式もガイドラインをはっきり引いてある以上、メリットのある「良い二次創作」は残して、違反している「悪い二次創作」は法的対処をとることができる。

業績の大小はあるかもしれないが、それなりの売上があるならファンの安心のために企業に数百万と手間暇をかけて欲しいと私は思う。

それが手間で二次創作を許すのなんて面倒だから全部禁止するというなら、それも仕方ないと思う。その判断がされるということは、その公式にとって全てが悪い二次創作だからだ。

 

良い二次創作と悪い二次創作を決められるのは権利者だけなのだ。

 

最後に

発端のニュースにあるメディアミックスと二次創作とは、契約や規模などの点で同一視できるものではない。

ただ、クリエイター業界が意識や認識を改めなければいけないという点は共通していると思う。

原作者と脚本家の個人がクローズアップされがちだが、間にはそれぞれの利益を守るために働くべき企業が二つ挟まっている。実際にどのようなやり取りがあったかはわからないけれど、クリエイター業界全体の負の同調圧力やクリエイターが尊重されない現状については、このニュース以外にも度々Twitterで話題になっている。

 

同人活動の市場が大きくなり、二次創作から商業のクリエイターになる人も多くなり、二次創作同人イベントにその版権を持っている会社の出張編集部が来ているし、その出張編集部でし出版社がスカウトもしている。

つまり、二次創作をしている層からクリエイターを発掘できると企業が考えているということだ。

そんな中で二次創作は暗黙の了解と同調圧力なんていうものでどうにかする時代は、もう終わりにするべきだと思う。企業がクリエイターを守る努力をもっとするべきだという点は、発端のニュースと二次創作の問題に共通する点だと私は思う。

 

先の章で取り上げた通り、ゲームの界隈では二次創作ガイドラインが制定されることが多くなった。これにはゲーム実況という形態でのゲームの消費を認める動きが出て、それに合わせて二次創作のガイドラインも作られるという流れができたように感じている。

実際、ゲーム実況によってプレイヤーに限らないゲーム消費者の裾野は広がったという話も聞く。

 

じゃあ二次創作はどうなんだろう。二次創作は原作を読む人の裾野を広げてはいないのだろうか。

私はどちらかというと漫画のオタクで、二次創作が好きだ。二次創作に触れて手を出した原作もいっぱいある。自分が二次創作してTwitterではしゃいでいたら、それを見たフォロワーが原作を読んでくれたこともある。本当に嬉しかった。

だから、ガイドラインのあるジャンルで、公式にメリットがあると認められながら堂々と二次創作ができるファンが羨ましい。

 

自ジャンルの出版社にはぜひ二次創作ガイドラインを出して欲しい。

原作者も会社の利益もファンの楽しみも全部守られて、クリエイター業界がより良いものになることを心から願っている。

みんな、なんのために二次創作してる?

最近、自分の周りで「検索避け」についての話題が活発になっている。

検索避けについてこの記事ではそこまで細かく触らないので、気になる人は調べてみてほしい。


そんな中、自ジャンルでお祭り騒ぎが起きて、どうしても書きたい話ができて、ここ数週間マジで命を削る勢いで書いてた。

何時間も通話しながらタイマー回して、ずっと自分の書いてる小説のこと考えて、そんなことを毎日繰り返してたら、朝起きた時にふと思った。

 

「私なんでこんなに必死になって書いてるんだ?」

 

若干冷静になった頭で考えると、めちゃくちゃ労力かかるのに別にお金になるわけでもなく、原作がある以上著作権上のリスクも生じる。

X(Twitter)を見ていると、今日も検索避けとか二次創作についての話がされてて、「二次創作はグレー」「一般人の目に入ったらいけない」などなどの主張を目にする。

じゃあなんで私達は、そんな大変な上に怒られの発生することを、必死になってやってるんだろう。

 

 

私にとっての二次創作

※ここは私の自分語りなので、オタクの自分語りなんかいらんという人は読み飛ばしてください。

 

私は二次創作の中でも、夢小説を書く自己投影夢思考のオタクだ。

夢創作について一言でいうのは難しいんだけど、私自身は大体キャラとの恋愛ものを好んで書くし、読む。

自分はこのキャラのこういうところが好きで、できるなら自分のことも好きになって欲しくて、私のキャラのいるこういう世界がどっかに本当に存在してくれ〜と思いながら小説を書く。

私にとっての二次創作は、そういう祈りだ。

 

私は自分の書いた二次創作をネットで公開しているし、本にして頒布もしている。

なぜ二次創作を公開しているかといえば、シンプルに自分の書いたものを誰かに見てほしいからというのが大きい。

誰かが自分の書いたものを読んで共感してくれたり、感動してくれたり、好きになってくれたら嬉しい。

自分の書いた二次創作を読んで原作に手を出した、なんて聞いたら死ぬほど嬉しい。

 

そして二次創作を公開している以上、いろんな人の目に入る。それは原作公式も例外じゃないと思っている。

自分の書いたものが公式の目に入ることがあるなら、自分はマジで原作が好きで、こんなにキャラのことが好きなんです!っていうのが伝わればいいなと思っている。

 

イベントを主催した時の動機

とあるジャンルでWEB上で夢オンリーイベントを主催したこともある。

動機は、とにかくそのジャンルのいろんな人の夢創作が見たいっていう思いだった。

いろんな二次創作が生まれるには、もっとたくさんの人が原作を読んで、原作の人気が盛り上がるのがめちゃくちゃ大事だと思っている。

だから、イベントをやることで原作ももっと盛り上がればいいなという気持ちもあった。

そんな感じだったから、いろんな人の目に触れたらいいなと思って「検索避けをしない」というイベントの開催方針を決めた。

 

主催してると、結構「検索避けしてくれ」って声が届いて、それに対して私の意識表明ブログも書いた。

shinunapzrv.hatenablog.com

これ書いたらまあいろんな形でいろんなご意見が届き、その中には「二次創作が公式の人気に影響すると思ってるなんて烏滸がましい」っていうのを結構見た。

これについて自分は結構疑問だった。

自分の書いた二次創作見て、読んだ人間を自ジャンルにハマらせようみたいなの、みんな思わないの?私はめちゃめちゃ思う。

それって二次創作で原作を盛り上げたいっていうことじゃないのか?

 

他には「二次創作はほぼ黒に近いグレー」(多分ほぼ違法ってことだと理解した)「夢やBLは特殊性癖だから一般の人は見たくない。そんなものが目に入ったら原作に対する印象も悪くなる」っていう意見もいっぱい見た。

そういう人は「だから検索避けをしろ」っていう主張だったんだけど、それだったら検索避けしたとしてもほぼ違法の特殊性癖の作品をインターネットや同人誌の頒布で不特定多数の目に晒す前に、「なんで自分はそこまでして二次創作を公開するのか」を考えた方が良くない?と思った。

 

実際二次創作って公式の利益を損なってるのか?

著作権侵害親告罪だと思ってたんだけど、2018年から非親告罪になってることを知り合いから教えてもらった。

この辺の変化についてはこの記事がわかりやすいと思う。

www.kottolaw.com

簡単にいえば、今までは公式がダメだと言わなければ犯罪にはならなかったけど、今は公式の意思とは関係なく犯罪になる可能性が出てきたってこと。

※11/6追記 

法改正はしたけど、二次創作に関しては親告罪のままだよ!とご指摘頂きました。

参考はこちらのリンク

https://www.bunka.go.jp/seisaku/chosakuken/hokaisei/kantaiheiyo_hokaisei/

勉強不足ですみません。ご指摘ありがとうございます!

 

 

それだけ見ると二次創作って真っ黒じゃん。ってことになるんだけど、現状はやっぱり公式が黙認していることで、度を越したものでなければ訴えられたりはしてないし、これからもしないんじゃないかって見方がされている。

実際二次創作に関するガイドラインを定めて、「ここまではセーフ」って声明を出している公式も増えてきた。

それについてはこっちの記事が参考になる。

www.kottolaw.com

 

現状として、今の法律だと公式は二次創作を罪に問うことができるし、多分訴えたら公式が勝つ。

じゃあなんで利益を産むことを目的とした企業である公式がこんなに世の中に溢れている二次創作を訴えてないのか。

それってやっぱ、二次創作があることが公式の利益になるからなんじゃないだろうか。

 

実際ファンアートタグを作って、みんなのファンアートで盛り上げてね!っていう公式も結構いる。

ファンアートと二次創作は違うっていう言い方をする人もいるけど、言葉の意味としてはファンアートも二次創作だと私は思っている。

でもその辺ってオタクの中でも意見が違って、ジャンルによってはムラルールができて学級会が起きたりするのは結構よくある。

この辺の指針を公式が示さないでタグだけ丸投げするのは、公式の怠慢じゃないか?と最近思うようになった。

 

二次創作が公式の利益になってるのかはともかく、ファンアートタグを公式が作るなら、線引きが曖昧なんだからルールが提示されないと混乱が生まれる。

二次創作が公式の利益になっているんだったら、それこそちゃんとガイドラインを作ってセーフとアウトの線をある程度引いておけば、公式が目に余ると思った時は訴えられるし、公式の利益になる範囲で私達は安心して二次創作ができる。

そうなればオタク同士の独自マナーの押し付け合いにもある程度決着がついて、嫌な思いをする人も減って、二次創作と原作はもっと盛り上がりやすくなるんじゃないだろうか。

 

「他人の褌借りて承認欲求満たすな」っていう人もいるんだけど、公式の利益って点でいえば私はそれを悪いことだとは思わない。

承認欲求が満たされるくらい誰かに届いたなら、その二次創作はそれだけ原作を盛り上げたことになる。結局公式の利益になるってことだ。

 

「他人の褌」って言葉を借りるなら、公式から借りてるんだから公式が「どういう反応があったか」「どういう需要があったか」についてリサーチしてる時には二次創作を公式に開示した方が誠実だとも思っている。

もちろん、いろんな理由で公式に二次創作を見られたくないって感情があるのはわかる。私も自分の成人向け本が公式に見られてたらちょっと恥ずかしい。

でもそれこそ「他人の褌を借りているんだから」、その辺は覚悟するしかないんじゃないだろうか。

あと、「二次創作が好きな仲間だけで楽しみたい」っていう気持ちで鍵かけたり検索避けしたりしたところで、その原作や二次創作が好きな人はたどり着けるところで公開するなら、リサーチをしている公式に見つかることは覚悟しておくべきだと思う。

 

なんで二次創作をするのか考えようよ

二次創作や夢、同性愛、その他自分が好きなことや書いてることを卑下する人がオタクの中には結構多い。

でも、どういう理由があれ好きなことを自分で卑下しながら続けるのって、あんまり健全なことじゃないと思う。

 

本気で二次創作を楽しむために、後ろめたい気持ちがあるなら尚更、「どうして自分は二次創作をするのか」「どうして公開しようと思うのか」を考え直して、公開する場所を決めたり、検索避けするかどうかを決めたり、それを他の人にも求めるのが本当に必要なのか考えるのは大事なことだと思う。

だからこれを読んだ人には、ぜひ一度考えてみてほしい。そしてよかったら教えてほしい。

 

みんな、なんのために二次創作してる?

 

検索避けを強要しないでほしい

WEBオンリーを主催している者です。

イベントの告知をした時から、何回か「検索避けを徹底してほしい」「検索避けをしてくれるのなら参加したい」というお声を頂いています。

イベント概要にも書いている通り、私は検索避けをしないと宣言しています。そして、検索避けを強要されたくありません。

検索避けについて考える記事は他にもあるので、この記事では私の気持ちや私の考えに焦点を当てたいと思います。

 

内容まとめ

・検索避けとは

・「芋づる式に見つからないため」に検索避けが強要される

・現在マナーとされている検索避けは効果がない

・マイナス検索をしたい人にとって現在の検索避けはノイズ

・本当に検索避けをするなら作品の公開はやめたほうがいい

・オタクが隠れようとすればジャンルは衰退する

・それでも検索避けがしたいならそれでもいいけど強要はしないで

 

検索避けとはどんなものか

この記事で「検索避け」と呼ぶものは、現在マナーとされている

・knsk(小文字子音表記)

・けiんiさiく(アルファベット、記号での単語区切り)

・🔍(絵文字表記)

・公式をブロックする

などの行為を指します。

 

なぜ検索避けを強要するのか

 

検索避けをしている方の主張をみると、その理由は以下になると思います。

・公式に見つかると二次創作が規制される、訴えられる可能性がある

・二次創作を見たくない一般の方から隠れるべきである

 

その上での検索避けを強要する方の動機は以下であると考えています。

・検索避けをしない人がいると、芋づる式に検索避けをしている人も見つかってしまう

 

両方の意見を踏まえた上でも、私は検索避けはしたくない、また強要されたくないと思っています。

 

検索避けの効果

現在マナーとされている検索避けは、ほとんど効果がないと私は感じています。

理由としては、実際に検索するとひっかかる、検索しなくてもみえるからです。

 

現在のGoogleTwitterなどのサーチエンジンだと、アルファベット、記号での単語区切りはすり抜けて単語が認識されてしまいます。

なので、その単語で検索をかけるとそのツイートは検索に引っかかってしまいます。

 

また、Twitterのホーム表示にすると、Twitterが勝手におすすめのトピックを表示します。このトピックには、上記全てを行なっていても該当ツイートが表示されています。

おそらく、Twitterの方が既にトピックと検索避け表記について紐付けをしていると考えられます。

これらについては、ツイートした人が公式をブロックしていたとしても変わりはありません。

 

この現状で、現在マナーとされている検索避けが機能しているとは言い難いのではないでしょうか。

 

検索避けはマイナス検索のノイズになる

 

Twitterの仕様として、見たくない話題がある場合はキーワードをミュートワードに設定することが推奨されています。

この場合、キャラクター名やジャンル名、話題のキーワード等をミュートワードに設定すれば一連のツイートはその人に見えなくなります。

 

しかし「検索避け」がなされたツイートは、ミュートワードと一致しないので、ミュートをすり抜けてしまいます。結果、その話題を見たくない人に表示されます。

 

検索避け表記をミュートワードにしようとしても、特に絵文字表記に関しては関係ないツイートまで非表示にすることになるので、検索の際のノイズになります。

 

つまり、検索避けをすることによって、そのツイートをみたくない人にそのツイートが表示されやすい状況が作られているのです。

 

検索避けを徹底するには

 

それでは意味のある検索避けをするためにはどうすればいいのでしょうか。

結論からいうと、「公開しない」という選択肢が一番効果的です。

 

現在のマナーより有効だと思われる方法の一つが「公開アカウントに載せない」ということです。鍵カウントにすれば、検索には表示されませんし、見たい人にだけツイートを見せることができます。

しかし、検索避けの目的の一つである「公式から隠れる」という点において、100%有効であるとは言い難いです。

なぜかというと、公式の広報は必ずしも公式アカウントから検索をするとは限らないからです。

より広くファンやそうでない人の意見をみるために、閲覧用のアカウントを作ることは大いに考えられます。そういうアカウントを完全に見分けることができるでしょうか。

また、同好の士だと思っていたオタク友達が公式の中の人であるという場合もあります。

以上から、鍵アカウントにしても公式から完全に隠れることはできません。

 

そうなると、本当に検索避けをする方法は「公開しない」ことが一番有効であると言えます。

この公開しない、というのはインターネットに公開しないだけではなく、同人誌などの発行もやめるということです。

 

同人誌を発行して頒布する際、多くの人は大手イベント運営会社のイベントに参加したり、同人誌書店に委託すると思います。

ですが、大手イベント運営会社も同人誌書店も公式名称を使用しています。

なので「企業名 ジャンル名」で検索を掛ければ、イベントや同人誌を見つけることができます。

 

そして、公式が二次創作を規制したい場合、同人誌で大きな利益を得ているこれらの企業に手を回したり、そこから二次創作をしている人を一網打尽にすることができます。

インターネットに公開しなくても、二次創作をどこかで公開しているなら、「検索避け」の目的は果たせません。

 

検索避けを徹底するとどうなるか

それでは、二次創作を公開することをやめ、効果のある検索避けをファンが徹底するとどうなるでしょうか。

公式はファンの動向を把握できなくなります。どのキャラクターが人気なのか、どの話や企画が好評なのか、そういった市場調査が機能しなくなります。

そうすると「この作品は人気がない」と判断される可能性が高いです。

人気がないと判断されれば、その作品はメディア展開されないでしょうし、ソシャゲであればサービスが終了するでしょうし、最悪作品が打ち切りとなります。

 

こうなっては検索避けをして原作を楽しみたいという目的は、本末転倒になってしまうのではないでしょうか。

 

自分の好きな作品がファンのマナーで潰されていくのは、私は絶対に嫌です。

 

検索避けをするかどうかは自由

私は、二次創作も原作も好きです。

だから二次創作が見られなくなるのは嫌ですし、原作が潰れるのも嫌です。

 

前の章で書いたように、現在マナーとされている検索避けはほとんど機能を果たしておらず、ほとんどおまじないのようなものです。

だとしても、「隠れているポーズを取りたい」「検索避け表記で検索する人に作品を届けたい」「検索避けをしているコミュニティに入りたい」など、さまざまな理由で検索避けをしたい人がいると思います。

なので、それを行うかどうかは個人が判断していいことだと思っています。

実際私の主催しているイベントでは、検索避けをしている人でも参加をお断りはしていません。

 

判断をする際に、検索避けをする目的やメリット・デメリットについて考えてほしいのです。

目的意識がはっきりしていてそれを行うことと、何となく周りに流されてそれを行うことは大きく違うと思います。

検索避けをする人も、しない人も、一度作品を公開する目的や検索避けをする目的について考えてほしいです。

 

最後に

付け加えておくと、「検索避け」と「ゾーニング」の話は全く別です。

成人向けの内容は、きちんと未成年に見えないようにする必要があります。

その作品が存在することやジャンル名・キャラクター名が検索に引っかからないようにする必要はありません。成人向けの表現を未成年や見たくない人が見なくて済むようにすればいいわけです。

これにはpixivのR18設定、ポイピクやプライベッターなどの利用が有効であると考えます。

この点については、創作をする上で徹底しなければなりません。

 

その上で現状、検索避けは他人に強要しなければならないものではないと私は考えています。

どうしても検索避けのしてあるイベントに参加したいのであれば、検索避けをしたい人同士で集まって、検索避けのしてあるイベントを企画してください。

当イベントに検索避けを強要するのはやめてください。

 

7/30 追記

たくさんの反応・ご意見をいただいています。

その中で「二次創作であることがわかるため、また見たくない人のマイナス検索のために『非公式』『二次創作』『カップリング創作』『夢創作』などの表記をつけるのはどうか」と言うご意見がありました。

多くご意見をいただいていた、

・一般の人が公式と二次創作を混同視してしまうかもしれない

・見たくない人のために検索を避けられる方法が必要

この二点を解決できるのではないかと考えます。

繰り返しになりますが、現状マナーとされている検索避けは、公式から隠れることも、一般の人から隠れることも、見たくない人から隠れることもできていない状態です。

この方法を使えば、少なくとも「原作と二次創作が混同されない」「見たくない人が二次創作をマイナス検索できる」と言う状況が作れるのではないでしょうか。

皆様のご参考になればと思います。